2009年7月23日木曜日

高木先生のWinny等規制法の案に対する雑感

 自分のブログで書いた流れで、自分の考えを書いてみます。アップロード・ダウンロードと人間の概念で捉えた所を実際の事象に照らし合わせて文章化するのは、なかなか困難な作業だと感じました。自動流通複製プログラムという定義は、よく書けていると思います。定められた期間に対する解釈ですが、どの程度の時間が良いのかは置いて、抜け道への対処に関しては、「悪意があるかないか?」を基準にするのが良いのではないかという所を押したいです。法を逃れるために絶えず移動し続ける場合には(極端に移動間隔が短いとP2Pのメリットが無くなる)、総合的にファイルが留まる時間を期間として認定する事で対処できそうです。開発者の努力義務もあるので、悪意は認定しやすいのではないかと思います。
 Winny の類は使った事が無く、ソースを探してみましたが、混沌としている(本物のソースは公開されていないらしい)ようで、実態がわかりませんでした。おぼろげな記憶を辿ると、ピラミッド構造のノード接続構成となっており、ピラミッドの上位階層が重要な役目をはたしているという感じだったでしょうか・・・。一旦、共有カタログに載ったファイルは、あちこちのノードに広く分散しなければ消滅してしまうので、適度にファイルを分散させてコピーする戦略を採っていると推察されます。そのためには、ファイルの人気度に応じて、ファイルの分散濃度を決定し、ピラミッドの部分三角形内でファイルを分散させるように、部分三角形内の頂点ノードが重要な役割をしている…と、こんなところでしょうか?P2P全体としてのファイル削除は証明書のCRLのようで、どこかに主体が無いと厳しいと感じます。そうすると、P2Pという集合知上でファイルが流通する期限を誰かがアップロードすると宣言してから一ヶ月以内としなければならないという制約を設けるのも手なのかもしれません。
 P2P内でのファイルの流通には、直近の受信元・送信先を記録するようにすれば、全体としてのグラフを構成していけば、嘘つきが誰か(悪意のある偽装アップロード者)推定できそうに思います。ただし、組織的な偽装はゼロとは言えないので、怖さは残ります。

0 件のコメント: